今年も練馬区石神井公園で開催された「照姫まつり」に行ってきました!
2023年5月14日(日)に練馬区にある石神井公園で開催された春祭典:第36回照姫まつりに行ってきました。
途中雨にもなりましたが、2023年の照姫まつりは最後まで執り行われました。
昨年は「鬨(とき)の声」の「エイエイオー」は、演者だけでしたが、今年は制限はなく、声出しすることも可能となりました。
また、NHK朝ドラ「らんまん」つながりで、高知からゆるキャラがきたりと昨年とさらにバージョンアップされた形で開催されました。
そして、時折雨天にもなりましたが、最後まで祭りが滞りなく行われました。
・第36回照姫祭りの様子を知りたい方
・舞台演技の照姫伝説を知りたい方
・照姫行列を知りたい方
照姫まつりとは
照姫まつりは、室町時代の石神井城主豊島泰経(としま やすつね)とその娘、照姫の伝説にちなんだ祭りです。1988年に初めて開催されましたので古来からある祭りでなく、練馬にあった石神井城に関心を持つことで、練馬区のふるさとの意識の高揚と活性化を図ることを目的として開催されたのがきっかけです。
主に
- 舞台演技 照姫伝説
- 照姫行列
がこの祭りのメインイベントとなります。照姫まつりの演技に出演する主役の三役はオーディションで選抜されますが、当初は、おしんで有名になった練馬区出身の小林綾子さんや練馬区長が出演したこともありました。
舞台演技 照姫伝説
室町時代、石神井城の城主:豊島泰経が繁栄してた模様を舞で表現する演技です。演技の終焉には、文明9年(1477年)に対立した江戸城主・太田道灌と江古田・沼袋原で戦いの模様を演じ、結果、太田道灌によって石神井城が落城し、豊島泰経が石神井城の近くにある三宝寺池に白馬に乗って入水し、それに続いて奥方と照姫をあとを追ったという舞台です。
舞台は一般公募された約100名が豊島氏の一族に扮して舞を披露します。
演技は石神井公園の野外ステージで行われました。
舞台自体は、演者の方々が日頃から練習をされていることがよくわかり、男性演者、女性演者ともに素晴らしい演技をみることができました。
特に主役三役はオーディションを勝ち抜いた方々なので、堂々としております。
主役三役
・照姫(井 星羅さん):豊島泰経二女、舞扇を使い美しく舞を披露します。このまつりの主役です。
・豊島泰経(髙橋 寛之さん):石神井城主。「エイエイオー」で家来の士気を鼓舞します。
・奥方(五百旗頭 美佳子さん):豊島泰経の妻。照姫同様、舞扇を使い美しく舞を披露します。
照姫伝説
照姫伝説は主に「舞」がメインの舞台です。
今日はおまつりの日、豊島家の繁栄を祝い、麗らかな日差しを浴びながら力強い舞を披露します。
旗持武者と若武者の登場です。
・旗持武者:縦長の長い大きな旗をもつ武者です。
・若武者:若さがみなぎった武者です。
若武者といっても小学生だと思うので、力強いというより可愛いといった感じです。
旗は重そう・・肩こりのぼぶたろうはもちたくないですね。
巫女舞姫の登場です。
・巫女舞姫:純白の衣装を身に着け美しい舞を披露します。
神社で巫女さんが舞っている感があってよかったです。
衣装からも邪馬台国建国から続いている感じですね。
舞楽者と女武者の登場です。舞楽者の太鼓の音に合わせて、女武者が稽古します。
・舞楽者:太鼓の音で律動させます。なお行列の時はそれに合わせ、武者たちがエイエイオーと鼓舞します。
・女武者:強くて美しい武将です。
太鼓は、「ドン・ドン・ドンドンドンドン」と、ゆっくりな拍子で叩きます。(途中で若干、装飾でずらして叩きます)
室町時代の武者は男女の隔たりがないことが感じられますね。
花拍子と稚児童姫の登場です。
・花拍子:扇子をうまく操って美しい舞を披露します。
・稚児童姫:可愛いらしい小さな姫たちです。
花拍子の扇子を用いた舞は私が勝手に「室町時代の緩やかなジュリアナ東京」と勝手に名付けています(オイオイ)。
豊島一族と、豊島泰経公、奥方さま、照姫さま お出ましー
照姫:父上様、母上様、今年も穏やかな春の祭りとなりました。
奥方:良民たちの豊かな暮らしがいつまでも続くよう願います。
照姫:照姫も踊りとうございます。
豊島泰経:石神井の繁栄を祈る。皆の幸せを祈る。心行くまで踊るがよいぞ!
(心の中のぼぶたろうの声・・・天候が穏やかでなく、雨が今でも降りそうでヤバい・・・・)
照姫姉妹・照姫・奥方・重臣奥方の舞が始まりました。
・照姫姉妹:照姫の姉妹。照姫と一緒に美しく舞を披露します。
・重臣奥方:豊島家の重臣の奥方です。美しく舞を披露します。
奥方と言っても全然ぼぶたろうより、みんな若いからといって甘く言っているのでなく、本当に美しい舞を披露しました。素晴らしい!!
扇子をうまく操ってますね。どの角度から見てもきれいな舞をみることができました。
でも・・その舞も・・・なんか嫌~な感じになって・・
旗持武者が太田道灌の「てきしゅ~」の声かけから、若武者と警護武者が登場です。
・警護武者:豊島家を守る勇敢のある力強い武者です。
太田道灌の勢に立ち向かいます!がんばれ!と言いたくなりますね。
女武者・警護武者に加え、重臣も加勢して、太田道灌の勢に向かいます。
・重臣:豊島家の側近で、武者たちを取りまとめます。
重臣が加勢するほどの豊島勢の劣勢感が伝わりますね・・・・
重臣と武者で石神井城を守りますが、関東を制圧している太田道灌の軍勢に敗れてしまいます。
豊島泰経:皆の者、心より礼を申す。よくぞたたかってくれた。どうやら別れの時が来たようだ。
武者たち:殿~
豊島泰経:皆の者、よーーく聞くがよいぞ。豊島泰経は石神井城ともに、つゆと消えよう。
武者たち:殿~ 殿~ 殿~
(口には出せないけど、太田道灌は強いよね・・・埼玉にいたとき小学生の時から名前を知っているぐらいだから。埼玉には、所々に太田道灌の銅像があるくらいだからね・・・)
奥方:泰経さま、夫婦のちぎりは永遠(とわ)にございます。
どうか、どこまでもご一緒させてくださいませ。
照姫:父上様の小事を超えて民を守るお姿、光々しゅうございます。照姫もご一緒いたします。
そしてすべての者に別れを告げた豊島泰経公は豊島家に伝わる家宝の「黄金の乗鞍」を白馬の背に載せてそれにまたがり、三宝寺池に身を投じたのでした。
豊島泰経公と照姫の魂が姿を変えて龍神に姿を変えました。
・龍玉持ち・龍神:豊島泰経公と照姫の魂を変えた龍神を操る役
龍玉持ちの衣装は某有名タンメン店の制服に似ているような・・・・
龍玉持ちの先導さん、昨年までは同じ方だったけど今年から変わった?
補足:照姫も豊島泰経公の後を追って、三宝寺池に入水したと伝えられています。
照姫行列
舞台演技 照姫伝説の舞台が終了後、そのまま野外ステージで記念撮影が行われます。撮影後、主役三役以外の演者がステージからおり、式典が行われました。式典では、祭りの主催関係者がステージに上がり、お話や来賓紹介がありました。
式典の最後に、照姫行列の出発を告げるため、豊島泰経が旗振り役となり演者と観覧者共に「エイエイオー」の掛け声をかけて、行列が開始されます。
※今年から観覧者も掛け声を掛けてもOKになりました!!(昨年は観覧者はNG)
ちなみに、「エイエイオー」は、「鬨(とき)の声」と言われます。
照姫行列のスタート地点は、野外ステージから石神井池を挟んだ中之島付近になります。
照姫行列のスタート地点の様子を見たいのであれば、野外ステージで「エイエイオー」をしたあと、石神井池に沿って急いで移動しなければなりません。
演者や関係者は、石神井池の「たいこ橋」、「中之島」を使ってショートカットできますからね。
照姫行列は、龍王持ち・龍神を先頭に、照姫伝説に出演した演者全員で行われます。
石神井池の中之島付近を出発し、西武池袋線石神井公園駅を経由して石神井公園の野外ステージに戻るルートで行列が行われました。
今回は、途中で止まっては「エイエイオー」の掛け声を挙げていました。前回は行列が静かに素通りする形でちょっと寂しい感じでしたが。元に戻った感じですね。
後、昨年と明らかに違うのは感染症対策でフェイスガードみたいなものが無くなった点です。
ということで照姫行列出発の模様です。
駅前会場ステージ(石神井公園駅)
照姫行列の途中で、駅前会場ステージに到着します。
ここでも照姫伝説で行われた舞の一部を披露します。
こちらの会場もざっと、400人くらいの人が・・
ぼぶたろうのデジカメを超最大限にズームを掛けて撮影しました。
帰還式
昨年は雨でできなかった帰還式。
今年は無事終わらせることができました。
演者の紹介をして照姫行列、そして、照姫まつりのお終いになりました。
子供が楽しめるイベントがあるの?
キャラクターグリーティング(ねり丸、よコジロー、くろしおくん)
ねり丸グリーティングがパワーアップして野球場でキャラクターグリーティングありました。
開催時刻は
- 10:00~
- 11:00~
- 13:30~
の3回で各30分の開催でした。
それで、何がパワーアップしたかと言うと、ねり丸だけでなく、高知県越知町から「よコジロー」、高知県から「くろしおくん」が今回は加わりました。
よコジローは高知県越知町にある横倉山の妖精です。
こそだて奮闘中でじぶんの奥さんにコスモスを贈るというろまんちすとな一面もあります。
うそかまことか、家族の姿を見た人は幸せになれるそうな。
横倉山と言えば、隣町佐川町出身の牧野富太郎博士ですよね。
牧野富太郎博士については、【槙野万太郎のモデル牧野富太郎博士の父母や妻や子供と経歴は?】をご覧ください。
そして1997年から高知県のPRをして頑張っている「くろしおくん」高知県沖を流れる黒潮の波から由来したキャラクターです。
おおらかだけど、シャイなところがあります。なかよくするとお茶目な一面もみせてくれるとか・・・
それで本当にシャイなのか・・・子供から人気が・・・・ない・・・よコジローの方が人気が・・・下剋上か・・・
戦国ワークシップ
戦国ワークシップの内容は以下の通りです。
- チャンバラ合戦
- こどもチャンバラ体験会(4歳~小学校3年生限定)
- オリジナル缶バッチ作り(参加費300円)
- オリジナル刀づくり(参加費700円)
昨年とは異なり、野球場に入場するにあたって問診票を書く必要もなくすんなり野球場に入ることができました。過去の状態にほぼ戻りましたね。
トイレは?赤ちゃん連れでもOK?
トイレは?
トイレは仮設トイレとかは無く、公園の既存のトイレを利用できました。
昨年は野外ステージ近くのトイレは封鎖されていましたが、今回は利用できました。
トイレの行列は見られなかったので、仮設トイレがなくても大丈夫でした。
公園の既設トイレ車椅子用のトイレもあります。
赤ちゃん連れでもOK?
野外ステージ近く、救護所用の仮設テントの奥に赤ちゃん連れの方向けの仮設テントが用意されていました。
積極的に使うかというと・・・う~んどうでしょう。。赤ちゃんはお腹が空いても我慢はできないので、いざという時には役立つので、ないよりかは全然マシでしょう。
照姫まつり当日のアクセスについて
公共交通機関の一部バス停に注意
まつりの際のアクセス手段としては、公共交通機関を使うのが通例ですね。
電車であれば、西武池袋線石神井公園駅から徒歩10分程度で会場に着きます。
ただし、照姫まつり当日は、石神井公園駅南口バス停が、9時~17時の間、石神井公園第一駐車場内へ移設されます。
バスの系統は【荻11】、【荻14】、【阿50】が対象のバス路線です。(2022年4月時点)
まつりに行かれる方は、特に問題ないですが、どちらかというと、まつりには行かず石神井公園駅まで行かれる方は途中で降ろされ、駅まで歩く必要がありますのでご注意ください。
駐車場は?
石神井公園第一駐車場は7時から17時の間、バス停やおまつり関係の都合により閉鎖されて利用できません。なお、10時台で、石神井公園第二駐車場も満車でした・・
公園内にある駐車場に車を止めることがだめな状態でした。
自転車置き場は?
公園なので自転車置き場もあります。
ボート乗り場の自転車置き場は、照姫まつり開始前の時点で満車でしたが、公園の奥の方にある駐輪場(石神井公園第一駐車場近く)は空きがありました。
公園内の三宝寺池側にも駐輪場があります。
大泉学園にお住まいの方なら歩いて行けますよ。
照姫まつりの史跡を訪ねる
石神井城跡
照姫まつりの目的である、「ふるさとの意識の高揚」ということで、照姫まつりの数日前に史跡を訪問しました。
まずは、石神井城跡です。場所は、石神井池の隣にある、三宝寺池沼沢植物群落付近にあります。
平安時代末期から室町時代中期まで、東京23区の城北、城西地区やその周辺に勢力をもっていた豊島氏の居城の一つです。
城は、石神井川と三宝寺池との間にある台地の上に築城され、全体で9ヘクタールの広さであったと推測されています。
この石神井川と三宝寺池が城を守る役割を果たしています。
城跡というと石垣があると思いますが、石神井城跡はそういったものは見当たらず、木々が生い茂った高台の森のような場所です。
写真のような石碑や説明版がなかったら、自然に溶け込んでしまい、城があったなんで分からず素通りしてしまいます。
それほど東京23区としては、珍しく自然豊かな場所になっています。
また、2022年秋に東京文化財ウィーク企画事業として、石神井城跡発掘パネル展が開催され、普段は立ち入ることができない、お城の中心部分に立ち入りました。
詳しくは以下の記事を参照ください。
ちなみに、三宝寺池沼沢植物群落付近では野鳥を見ることができます。(運がよければカワセミも)
姫塚・殿塚
姫塚と殿塚は、照姫と豊島泰経を偲んで縁者が築いたと伝えられています。
でもネットで調べてみると豊島泰経と照姫にまつわる話は、大正時代から昭和時代にかけて創作された話とも書かれているサイトがありました。
真実か創作ははっきりわかりませんが、いずれにせよ、豊島泰経と照姫にまつわる話は後世に語り継がれていけば良いのではと個人的には思います。
ちなみに、姫塚は大きな木の根っこの所にあるためか、目立つのですぐ見つかりましたが、殿塚がどこにあるかわからず、スマートフォンのGPS機能を用いて見つけました。
殿塚は、姫塚から近い距離にあるのですが、木に隠れており中々見つかりませんでした。
殿塚の場所の地図は以下の通りです。GPSを活用して見つけてくださいね。
照姫まつりのオーディションは?
参考までに、今回行われた第36回照姫まつりの主役三役のオーディションは以下の応募資格で行われました。
<応募資格>
練馬区に在住・在勤・在学の方
参加募集|照姫まつりから引用
※三役(照姫、豊島泰経、奥方)は練馬区内在住者のみ
希望する役柄の条件を満たす方。
※年齢制限に上限がない役柄については、70歳程度を上限の目安とします。
衣装を着て約3キロの行列コースを元気に演技しながら歩き通せる方
説明会・演技練習に参加できる方
募集締切/ 令和5年1月12日(木)
次回の応募が告知されましたら、おしらせしますね。
ぼぶたろうは・・・・説明会などにいけないから駄目だな・・・
まとめ
今回は、2023年5月14日(日)に石神井公園で開催された練馬区の2大まつりの一つである照姫まつりに実際に行ってみた体験談を書きました。
ここ数年の制限が解除された中での開催となりましたが、まつりを主催していただいた皆さまには、開催していただいたことに感謝申し上げます。
照姫まつりは、演者にフォーカスされがちですが、まつりを裏で支えてくれるスタッフの方々にも改めて感謝申し上げます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。